最近ではスーパーでもオーガニック(有機栽培)の野菜コーナーが設けられるようになり、人の目に触れる機会が増えました。
中には安心安全にこだわって、オーガニック野菜しか購入しない方もいるかと思います。
しかしオーガニック野菜がむしろ慣行農法による野菜より危険な可能性が大いにあるということはあまり知られていないでしょう。
ということで今回はオーガニック野菜の落とし穴について書いていきたいと思います。
オーガニック野菜が危険なワケ①遺伝子組み換え食品が混じった家畜の排泄物
有機栽培においては家畜の排泄物を肥料として使われることが多いです。排泄物を有効的なものに変えるという点においては持続可能な社会を実現するために重要なことです。
しかし、日本の家畜事情ではそれがむしろ危険なのです。
動物の排泄物を肥料にする上で見落としてはいけない点がそもそもその動物が何を食べているのかということなのですが、日本の家畜のほとんどは穀物を餌として与えられています。
例えば、ニュージーランドのように広大な牧場がたくさんあるところでは放牧だけで牛は育つのですが、
日本の場合はそのような土地があまりないため放牧ではなく、狭い畜舎の中で早く大きく育てるために無理やり多くの穀物を与えられ、さらには成長ホルモンや病気にならないように抗生物質を打たれているケースが少なくありません。
その上、その穀物が安価な遺伝子組み換えの食べ物(トウモロコシや大豆など)の可能性が高いです。
遺伝子組み換え穀物は輸入品になるのですが、牧草や非遺伝子組換えの穀物よりも安価な上に家畜に脂肪をつけさせるのに打ってつけのものです。
つまり遺伝子組み換えと成長ホルモン剤、抗生物質が混じった排泄物が出来上がってしまうワケです。
それが有機栽培において有機肥料として使われ、聞こえはいいのですがその実は土壌が汚染され、その土壌で育った野菜を人は食べるということになるのです。
だからどういう食べ物を食べてきた家畜の排泄物なのかということを知ることが重要になってきます。
②植物性たい肥
では動物の排泄物ではなく、枯葉や糠や油粕や残飯や野菜くずなどの植物性たい肥であれば安全なのかといえば一概にはそう言えません。
とりわけ精製食品が含まれた残飯には化学物質や添加物が含まれていますし、残飯の中に遺伝子組み換え食品が混入している可能性も高いです。
それを肥料化してから畑に撒かれるのですが、それはつまり化学肥料を畑に撒くのと同じことになるのです。
遺伝子組み換え甜菜から作られた砂糖もありますから、その甜菜の残滓が有機肥料として使われていることもあります。
また、先ほど触れたようにいくら安全な肥料とは言え、肥料の使い過ぎは硝酸態窒素過多の野菜を生み出し、それを食べることでガンになりやすくなるのです。
③有機栽培でも「農薬が使える」
有機栽培といえば無農薬であると思う人も少なくないと思いますが、日本における有機栽培には実は農薬を使用する農法もあります。
その数は農薬の分類で37種類、製品だけでも47種類以上あります。これらの農法は天然由来、微生物資材が多いのですが中には化学農薬とさほど変わらないものもあります。
例えば、BT剤という有機栽培で使用が認められている農薬がありますが、この虫に効く毒素というのは、遺伝子組み換え作物がもつ毒素と同じ種類であり、このBT毒素が人間の健康を害するというデータも存在します。
有機栽培農薬であれば安全とは言い切れないようです。
ちなみにJAS法の認証制度ではこうした農薬を全く使用しなかった場合のみ「無農薬」と表記できます。
本来は「無農薬」という表記はJAS法の有機認証制度を得ていない限りは表記してはいけない規則になっているのですが、マルシェのような青空市場で販売する人の中にはJAS法の有機認証制度を得ずに無農薬と表記している人もいるので、決してそのまま信頼できないというのが現状です。
以上のことを踏まえると有機栽培が決して安全なものではないということが言えると思います。
重要なことは栽培者を知ることです。栽培法を透明化して発信するなどして、総合的に信頼できる生産者から購入するのがいいでしょう。
まずはお住いの近くにそういった農家さんがいるかどうかをリサーチして、もしいなければ通販で買うなどもできます。
オーガニックという言葉もマーケティングの一環として使われているのが現状で、この一言に踊らされるのは危険だと言わざるを得ません。
もしご自身や家族の健康、地球環境のことを考慮して食品選びをされているのであれば、もう少し一歩深く踏み込んだ情報リサーチが必要です。
もしくは自給自足するのが一番安全で安心でしょう。