カテゴリー: TPP
元農林水産大臣の山田正彦氏によると、米国通商代表部(USTR)ウェンディ・カトラー代表補に「TPP協定で米国は日本に何を求めるのか」と聞いたところ「米韓FTAの内容を見てほしい。日本にはそれ以上のものを求める」とはっきりと答えたといいます。
アメリカは締結前にTPPから離脱しましたが、いつ戻ってきてもおかしくはありませんし、日本においては日米FTA(※)で全面的な市場開放が起こり、米韓FTAで起きたような出来事以上に様々な変化がもたらされることが考えられます。では一体、毒素条項が盛り込まれているとまで言われる米韓FTAではどのような変化が起きたのでしょうか?
(※日本政府側は限定的な市場開放の物品貿易協定(TAG)であり、FTAではないと強調していますが、アメリカ側はFTAと認識しており、実質全面的な市場開放FTAであるようなのでここでは「日米FTA」と書きます)
TPP11に反対的なマレーシアのマハティール首相の葛藤
2018年10月31日、日本を含む6か国が国内手続を完了し、条件を満たしたのでTPP11(CPTPP)協定は2018年12月30日に発効されることになりました。
国内手続きを完了している国はメキシコ、シンガポール、ニュージーランド、カナダ、日本で、6カ国目となるオーストラリアが10月31日に手続き完了を報告しました。
しかし、残る5カ国ベトナム、ペルー、チリ、ブルネイ、マレーシアは国内手続きを終えていません。中でも2018年に政権が変わったマレーシアは消極的な姿勢を見せています。
マレーシアはTPP11の何に対して懸念を示しているのでしょうか?その消極的な理由を探ることでTPP11の問題点が見えてきます。
TPP11と農地法改正によって爆買いされる日本領土。対策法は?
農地法改正と2018年12月30日に発効が決まったTPP11によって日本の土地が外国資本に奪われつつあります。なぜそうなっているでしょうか?
新経済協定TPP11(CPTPP)のメリットとデメリット
2018年3月8日にチリで署名式が行われることになったCPTPP(包括的および先進的環太平洋連携協定)。CPTPPはいわば新しいTPPのことです。
従来のTPPは2016年2月にニュージーランドで署名式が行われましたが、その頃はオバマ政権時代でアメリカを含む12カ国でした。
しかし、トランプ政権に変わってからアメリカがTPPから離脱し、TPP発効は一旦頓挫したものの、アメリカ抜きの11カ国で新しくCPTTPとして話が進められています。
協定11カ国:日本、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、ペルー、チリ、メキシコ、カナダ
アメリカが入っていた頃のTPPと内容が異なる部分もあるので、それをまとめた上でメリットとデメリットを挙げていきます。