石油がいつなくなるのかという議論ではいろんな説があります。あと30年という説もあれば、まだ600万年分あるという説もあります。
どれを信じればいいのか分かりません。
ただ、産油国のサウジアラビアの最近の情勢をみると、最近は国内産業における脱石油依存を目指しているのが分かり、そのことから石油の残高はあまりないのではないかということが推測できます。
サウジアラビは今どういう情勢かというと、王政内で内紛が起こりました。
具体的には、ムハンマド皇太子は2017年6月に皇太子に就いた後、汚職の取り締まりとして十一人の王子や現職閣僚らを拘束し、逮捕することで身内から90兆円を没収したと言われています。
実はサウジアラビアは2020年に財政破綻する可能性があるとIMFに指摘されており、先ほど述べた王政内の一件はその財政破綻の対策として権力を一極に集中させたのではないかと思われます。
そして今まで依存してきた石油だけではこの国は産業が持たないということの表れでもあります。
実際、脱石油依存の一環としてサウジアラビアは観光ビザを解禁し、観光業をつくろうとしています。今までは聖地巡礼者(ムスリムのみ)や商業者にしかビザを発給していませんでしたが、2018年に観光客に対しても発給スタートをする予定で、紅海沿いのリゾート建設やテーマパーク開園などを進めているようです。
なぜサウジアラビアが急に観光業を作ろうとしているのかというと近年における原油安という傾向もありますが、それだけではなく石油そのものがあと何十年もすればなくなるという見通しがあるからと考える方が妥当でしょう。
今回スポットを当てたのはサウジアラビアのみで、ほかの国の土地ではまだまだ石油があるかもしれません。それら全てを含めてあとどれくらい持つのかはまだ誰にも分かりませんが、石油が有限で、そして人口は今増加し続けているというのは事実です。
あと何年だろうがいつかなくなるということには変わりはありません。
では石油がなくなったとしたら私たちの生活はどう変化するのでしょうか。
それを次の記事でじっくり書いていきたいと思います。