世界の気候変動に関する説として地球が温暖化しているという話が一般的となって定着していますが、実は世界は2030年頃から「寒冷化する」という説もあります。
気象変動予測で世界で最も高確率で的中を続けるノーザンブリア大学の天才物理学者バレンチナ・ザーコバ教授によれば、「地球は中長期的には温暖化に向う一方で短期的には小氷期に向かってる」と予測しています。
果たして何が正しいのでしょうか?
CO2の増大が要因になっているという温暖化説は誰もが知っているようなことなので、まずはあまり一般的には語られない寒冷化説(ミニ氷河期説)の理論を重点的に見ていこうと思います。そして次にCO2による地球温暖化説の捏造事件とミニ氷河期を救うかもしれない意外な救世主をご紹介します。
目次
黒点数から導き出された地球寒冷化理論
ザーコバ教授によると、2030年ごろに寒冷化が始まる理由は太陽の黒点が0の期間が長く続くからというのです。
ザーコバ教授率いる研究チームは、太陽の表面付近で発電効果が起きていることを突き止め、さらに太陽内部の異なる2層でそれぞれ電磁波を発見しました。それをもとに算定したところ、黒点が今後大きく減少することがわかったといいます。
黒点が大幅に減るということは太陽の活動が弱まること(太陽活動が活発だと太陽磁場が活発化し、それが光球面から飛び出す。その磁場の抜け道が黒点となる。そのため太陽が活発だと黒点が多くなる。逆に太陽の活発が弱まると黒点が減る)を意味します。
黒点数自体は極大期と極小期を約9.5年から12年ほどの周期で繰り返しているのですが、実は過去に約70年もの長い間黒点が0の時代がありました。下のグラフが黒点の数の推移です。
グラフを見て見ていただければわかるように、1645年から1715年頃までほとんど黒点数が0です。そしてその時代は実は地球は寒冷化していたのです。
この寒冷化期を「マウンダー極小期」といって、その頃イギリスのロンドンではテムズ川が凍り、オランダのアムステルダムでは運河が凍ったことが記録されています。
もともと14世紀半ばから19世紀半ばにかけて地球的に寒冷な期間(小氷期)が続いていました。この間、ヨーロッパでは不作により多くの飢饉が起こっていることがわかっています。日本でも東日本を中心に度重なる飢饉が起こり、農村の一揆も絶えませんでした。
その小氷期の中でも特に寒さの厳しかったのが1645~1715年頃で、黒点がほぼ0だったマウンダー極小期と一致します。
そしてザーコバ教授によると、2030年には太陽の活動量は現在よりも60%減少し、マウンダー極小期に近いミニ氷河がやってくるというのです。しかもその予想が的中する確率は97%といいます。そしてそのミニ氷河期は今後200~250年も続くであろうと。
もしそうなったら死ぬまで寒冷期が続くことになりますから気が病んでしまいますね。。
太陽の活動が弱まると本当に気温が下がるのか?
太陽の活動が弱まると地球にどのような影響があるのかは様々な説があります。
例えば、太陽の活動が地球にやってくる宇宙線量の増減に関係している説があります。太陽が活発な時は太陽風や磁場によって太陽系外からやってくる宇宙線が太陽系内に入り込みにくくなり、逆に太陽の活動が弱いときは宇宙線が多く太陽系に入り込み、地球にも降り注がれ、それによって雲が形成されやすくなり、地球の気温が下がるという説です。
この説を1997年に世界で初めて発表したのはデンマークの気候科学者スベンスマルクで、実際に19世紀後半から20世紀後半にかけては太陽活動は活発で、宇宙線の量は少なく、地球は温暖傾向にありました。これが地球の気温を上昇させた要因ではないかとスベンスマルクは考えたのです。
実際に黒点数と宇宙線量の推移グラフを見てみると、黒点数が減った時に地球に飛来する宇宙線が増え、黒点が増えた時に宇宙線量が減っていることが分かります。
神奈川大学名誉教授の宇宙物理学者、桜井邦朋教授はこう言います。
「宇宙線が大気圏に入ってくるとミューオンという粒子になって、そのうちの一部が大気をイオン化します。イオン化された大気中は水滴になりやすい。ということは、大気中に雲ができやすくなりますね。雲が増えれば太陽光が遮られ、地上に届くエネルギーが減ります。つまり地球に降り込む宇宙線が増えると、地球は寒冷化するのです。逆にいうと、太陽活動が盛んな時期は宇宙線が降り込む量が減りますから、地球は温暖化します」
簡潔に整理すると
太陽活動が活発になる
↓
地球に降り込む宇宙線が減る
↓
地球が温暖化する
という流れになります。
逆も然りで
太陽活動が弱まる
↓
地球に降り込む宇宙線が増える
↓
地球が寒冷化する
というわけで、その太陽活動の大小の指標が黒点にあるということです。
寒冷化懐疑論者の意見
しかしこの寒冷化説に対して懐疑的な人ももちろんいます。
例えば、米ペンシルベニア大で気象学を教えるマイケル・マン名誉教授は
「太陽活動が地球の気温に与える影響はほとんどなく、地球温暖化は今後何十年間も続く」
と、ミニ氷河期の到来を否定しました。このマイケル・マンは後で触れますが、温暖化説が広まるきっかけになった重要人物です。
続いてコロラド州にある米海洋大気庁の宇宙天気予報センターに勤務するダグ・ビーセッカー氏はCNNに
「太陽は地球の気候変動に影響を与えているが、その役割は支配的なものではない。太陽活動のせいでミニ氷河期が起きるという概念は絶対真実ではない」
と、ザルコヴァ教授の研究結果を強く否定しています。
しかし一方で、2018年にNASA最古の研究施設である、ラングレー研究所の大気科学博士マーティン・ミリンザック氏はザーコバ教授の寒冷化説を裏付けるようにこう語ります。
「NASAの人工衛星のデータによると、熱圏(地球大気の最上層部)が冷やされている。この状態が続くと、氷河期が来るだろう」
ミニ氷河期説はあながち荒唐無稽なことを言っているわけではないようです。
温暖化説のグラフ捏造事件
ここからは地球温暖化説について触れていこうと思います。地球温暖化説が唱えられてから久しくなりますが、グラフを見ると確かに世界の平均気温は上昇傾向にあります。
長期的に見ると、100年あたり0.73℃の割合で上昇し、特に1990年代半ば以降、高温となる年が多くなっているそうです。
こう見ると地球は確かに温暖化しているのかなーと納得させられます。しかし、もしこういったグラフが捏造だとしたらどう思いますか?
実際に地球温暖化説の根拠になっているグラフが実は捏造だということが判明しています。2009年11月17日、イギリスのイーストアングリア大学にある気候研究ユニットCRUのサーバーがクラッキングされ、そこから交信メール1073件と、文書3800点がアメリカの複数のブログサイトに流出し、「気温データの捏造」というスキャンダルが発覚したのです。これを俗に「クライメートゲート事件」といいます。
日本ではほぼ報道されることがなかったのでご存知ない方も多いかもしれません。気温データの捏造を指令してきたこのCRUという機関は、単なるイギリスの機関ではなく、気候変動の研究をする世界的な学者たちの司令塔であり、巨大な科学的「嘘」を作り、その虚構データを元に「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)という組織はCO2による地球温暖化説を唱えていたのです。
その主要人物はマイケル・マンといって、「ホッケー・スティック曲線(以下のグラフがホッケーのスティックの形に似ていることから)」と呼ばれたグラフを発表しました。
これは西暦1000年から2004年の気温変化を木の年輪から見積もったグラフで、19世紀以降急激な気温上昇カーブを描いていることが分かります。確かにこのグラフを見ると地球の温度は高まり続けていると思わされますが、実際はグラフと異なり、中世は今以上に温度が高かったことが判明しています。
現代よりも温暖だった中世期
ザーコバ教授も中世の温暖期についてこう語っています。
「10世紀から14世紀にかけて、ヨーロッパの平均気温は今よりずっと高かったと見られています。例えば11〜13世紀のイギリスでは、たくさんのブドウ園がイギリス国内に存在していました。もちろん、現代のイギリスでは寒すぎるため、ブドウはほとんど生産されません」
宇宙物理学者の桜井邦朋先生はこう語ります。
「歴史上、今より暖かかった時代は何度もあります。太陽活動と気候との間に見られる関係からいうと、10世紀半ばから13世紀まで続いた太陽の大活動期の平均気温のほうが、現在と比べても高い。マイケル・マンがその事実を知らないはずがない。なら、なぜその事実を無視したグラフを発表したのか、という疑問を感じました」
IPCCも第一次報告書では中世の温暖期を示すグラフを引用していました。しかし「ホッケースティック曲線」をつくったマイケル・マンは中世の温暖を表すグラフの山の部分を平らに変えて、1000年にわたって地球の温度が上がり続けているように見せたのです。
二酸化炭素の温室効果ガス懐疑論
そしてそのホッケースティック曲線と年々上昇し続けるCO2濃度のグラフが重ねられることで、CO2濃度と温度は比例するという説が展開され、CO2の温室効果ガスが地球温暖化をもたらしていると言われるようになりました。
このように船橋市の大気環境情報というサイトもIPCCの情報を元にしたホッケースティックグラフとCO2の関連性を示しています。
しかし、Co2の温室効果ガスによって本当に地球が温暖化するのかどうかは多くの科学者が疑問視しており、今やCO2が温暖化にほぼ無関係なことが次々と証明されています。
実際はCO2の温室効果には限界があり、放出されたCO2すべてが大気温度を上げる効果を発揮することはできないということらしいです。すでに大気中のCO2は飽和状態であり、いくら増えても大気に吸収されることなく大気圏外の宇宙に放出されてしまうというのです。
実際、以下のNASAの気温データベースをもとに作られたグラフを見ると、 CO2の増減と気温変動には関係性がないように思えます。
CO2の増加傾向にもかかわらず、気温が2010年にかけて下がっていることがわかります。これではCO2の温室効果を説明することができません。
一方、CO2の増加によって砂漠が緑化しているという事実もあります。また、現代においては急激にCO2が増加しているように見えても、地球の歴史の中では、非常に少ない時代なのです。実際、CO2は8億年前と比べても50分の1にまで減っています。だから「CO2=害」と一概に決めつけることはできません。
なんにせよ、現代のように工場などからCO2が出ていない中世期の方が現代よりも温暖にあったことはCO2が地球温暖化の原因という説が疑わしいといえる一つの根拠になり得るでしょう。
温暖化説と原子力利権の繋がり
話は戻りますが、クライメートゲート事件で発覚した捏造疑惑は本当かどうかは議論が分かれるところなので、ここではこれ以上深入りしませんが、ホッケースティック曲線に対する批判は多く集まっていることは事実であり、IPCCでも第四次報告書以降はそのグラフを使うことをやめました。
それでもIPCCが温暖化説を半ば無理やりにでも説明しようとしているのには政治的な裏事情があると考えれます。そのIPCCはどのような組織で、それを広めることによってどのような利益を得たのかをみると、その裏の事情が見えてきます。
IPCCが1988年に設立される少し前に話はさかのぼります。当時の英国首相マーガレット・サッチャーは原子力発電計画を打ち出していたのですが、英国民の猛反発を受けました。
ちょうどその当時、極めて粗雑な地球温暖化のコンピュータシミュレーションの結果が発表され、
このままCO2の削減をしないと2000年以降は大災害、大異変が起きるということになりました。
サッチャーはその粗雑な温暖化論を利用することにして、英国民に原子力か地球温暖化による大災害、大異変のどちらを取るかを選ばせようとしました。そういったサッチャーの意向を受けて国連で設立されたIPCCは極めて政治色が強い研究所といえます。
原子力発電推進のために生まれたといっても過言ではないIPCCですが、この研究機関は温暖化説を広めることで大きな経済的利益も得ています。2002年から2015年までこのIPCC議長だったラジェンドラ・パチャウリは、アメリカ副大統領だったアル・ゴアと共にCO2温暖化説を煽って、ノーベル平和賞を受賞しました。
このパチャウリ前議長は、温室効果ガスの排出権取引で莫大な利益を得る銀行の顧問をつとめ、この取引で多国籍企業とエネルギー業界が生み出す資金を、パチャウリ自身が理事長・所長をつとめる「エネルギー資源研究所」に振り込ませていたことが、2010年1月に発覚しました。
そのような裏事情は公に知らされることはないまま、IPCCによる「CO2による地球温暖化説」は一気にブームになりました。この間に温暖化対策のために日本で拠出された費用は80兆円にものぼります。温暖化対策は国策であるとともにビッグビジネスなのです。温暖化説が嘘で作られたものであるのなら馬鹿らしい話ですよね。
このように温暖化説は怪しい点ばかりですが、では、なぜ温暖化説を唱える学者が多いのかというと、1990年以降は温暖化の研究に補助金が出るようになったため、結論ありきで書かれている論文が増えていったようです。それらの論文が引用されて、温暖化説が世間に広まっていくわけです。しかし、現在では温暖化説を支持する研究論文より、「温暖化はしていない、温室効果ガスとは関係がない」という論文の方がずっと多く発表されているそうです。
地球温暖化が寒冷化から守る救世主?
逆に寒冷化説は政治色は今のところはなく、科学的見地に基づいているので、信憑性は温暖化説よりかはあるように思います。
確かに去年(2018年)夏は全国的に酷暑だったので温暖化しているようにも思えますが、実は既に寒冷化は始まっているかもしれません。2018年初頭にサハラ砂漠で異例の雪が降ったり、ナイアガラの滝が完全に凍結するという異常現象が起きたりと寒冷化の始まりを暗示するような出来事が世界各地で起こっています。
ちなみに1994年からの黒点数の相対数月の平均値の推移グラフがこちらです。
今は黒点の極小期にあり、本来のリズム通りであればこのまま極大期へと向かっていきます。
しかし、ザーコバ教授の寒冷化説に則れば、このまま黒点数は増えずにマウンダー極小期のような極小時期がしばらく(200~250年)続くと予想されます。
その一方でザーコバ教授は太陽活動の低下がミニ氷河期に繋がらない可能性も指摘しています。その理由は地球温暖化です。
ザーコバ教授は先にも言ったように「地球は中長期的には温暖化に向う一方で短期的には小氷期に向かってる」と述べており、「地球温暖化が(太陽活動低下の)影響を覆してくれるかもと期待している」とまで述べています。
世界的に危惧されている温暖化が寒冷化を防いでくれる救世主だとしたら皮肉な話ですね。
CO2による温暖化説は疑わしいものですが、やはり昨今は地球のサイクル的に温暖化傾向にある模様です。確かにオーストラリアで2018年に80年ぶりの47度超があったり、日本でも2018年は異例の酷暑でした。局地的に寒冷化のような気候と同時に温暖化のような気候を見せるという異常気象が地球全土を覆っています。
温暖化か寒冷化はどっちが正しいのかという疑問に対する当ブログの今のところの答えは「CO2による温暖化説は捏造であるが、地球は一部温暖傾向にある。その一方で太陽黒点がこれから極端に少ない状態がずっと続くような事態が起こる可能性が高いことから考えると一部的に寒冷化になる。これからは極端に寒い時と暑い時が地球規模で局地的に現れるのではないか」というものです。
どっちが正しいか間違いかという判断をするには今の地球を覆う気象は複雑怪奇すぎます。どちらも正しいとさえ言えます。また、気候への影響は太陽からだけでなく地熱や火山噴火などもあり、それに関しては予測が不可能に近いです。
とりあえず2030年から始まるかもしれないという寒冷化に対する答え(黒点数の推移と宇宙線量と気温の関係)がハッキリと分かるのは少なくとも10年ほどかかるでしょうが、それまでの気候にも注意しておきたいところです。
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